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日本外務省が、11日に済州島で行われた国際観艦式で、一部参加国の艦船が太極旗(韓国国旗)と自国国旗以外の旗を掲揚したことを指摘し、韓国政府に遺憾の意を表した。このニュースが韓国に伝わるや、再び「旭日旗論争」が始っている。

 

日本が指摘しているのは、韓国政府が観艦式参加の各国海軍に対した要請と異なることを韓国政府が行なった。それへの抗議である。李舜臣旗が国旗であれば問題ないが、韓国国旗は太極旗である。それ以外の旗の掲揚は韓国が課したルールを自ら無視するもので遺憾とした。

 

この分りきったことが、韓国では曲解されている。旭日旗は他国領土を侵略した軍隊の旗だから「戦犯旗」である。李舜臣旗は、日本の侵略と戦い勝利を収めた旗だから「旭日旗」とは性格が異なる。よって、韓国は掲揚して良いと言い張るのだ。この論理のすり替えには驚くほかない。日本外務省の抗議は、ルール違反を指摘しているに過ぎないのだ。

 

『中央日報』(10月15日付)は、「韓国、帥字旗に驚いた? 旭日旗はためかせながら 自衛隊を査閲した安倍氏」と題する記事を掲載した。

 

(1)「日本外務省は、韓国の帥字旗掲揚は海上自衛隊艦の旭日旗掲揚を認めなかった韓国政府の方針に矛盾する行為だと主張した。韓国与党「共に民主党」は14日、日本側が海軍観艦式当時の帥字旗掲揚と22日に予定されている国会教育委員会委員の独島(ドクト、日本名・竹島)訪問に遺憾を表明したことに対して「戦犯国として最低限の恥も知らない」と強く批判した」

 

日本が、韓国に友情を感じない理由は、この韓国側の言い分にある。自分のやったことの誤り(ルール違反)を認めず、責任を日本に被せてくる。驚くべき「口先」国民という印象である。

 

(2)「韓国与党「共に民主党」の朴ギョン美(パク・ギョンミ)院内報道官は、「帥字旗は外勢の侵略に対抗して自国の領土を守るための大韓民国海軍の歴史、朝鮮海軍の象徴」としながら「どうして我々の領土を侵略して入ってくる外国軍、それも第2次世界大戦の加害国が戦争犯罪に使った旭日旗と比較することができるのか」と述べた。また「過去に対する徹底した反省と謝罪なしには、韓半島(朝鮮半島)の平和と繁栄で再編される東アジアの未来に日本はいないことをはっきりと述べておく」と明らかにした」

 

韓国与党「共に民主党」報道官の日本批判の凄まじさに仰天する。「帥字旗(注:李舜臣旗)は外勢の侵略に対抗して自国の領土を守るための大韓民国海軍の歴史、朝鮮海軍の象徴」だという。このことは、日本も理解する。どの民族にも誇りがあるからそれを掲げて当然である。問題は、韓国政府の要請が「太極旗と国旗」だけの掲揚である。「帥字旗」は実質的に韓国の軍旗であろう。それを掲揚したのは韓国政府の示したルールを自ら破っていることで遺憾である。これが日本外務省の見解である

 

それにも関わらず、「共に民主党」報道官は「どうして我々の領土を侵略して入ってくる外国軍、それも第2次世界大戦の加害国が戦争犯罪に使った旭日旗と比較することができるのか」と逆襲してくる。日本は、この問題について何も発言していない。勝手に韓国が旭日旗を戦犯旗と言っているだけ。国際的に「戦犯旗」などという定義はないのだ。

 

韓国軍はベトナム戦に参加して虐殺を働いた。さらに、ベトナム戦で米軍と韓国軍は敗れた。韓国の主張を当てはめれば、それぞれの軍旗は「戦犯旗」になるはずである。ベトナムが、こういう理屈で韓国に迫ってきたならば、韓国は何と答えるのか。まともな答えは出ないはずだ。

 

それぞれの民族には、長い歴史の中であからさまに言われたくない過去がある。それを、鬼の首でも取ったように言い続けて、自らの反省ゼロの韓国に対して、日本は愛想が尽きたのだ。しかも、「過去に対する徹底した反省と謝罪なしには、韓半島(朝鮮半島)の平和と繁栄で再編される東アジアの未来に日本はいないことをはっきりと述べておく」とまで啖呵を切っている。

 

要するに、南北朝鮮が統一したならば、日本を仲間に入れないと示唆している。そういう夢を語る前に、南北統一は莫大な資金が必要である。韓国にその負担能力があるのか。日本へ「負担してくれ」と泣きついてくるのは自明だ。喫緊の課題では、「日韓通貨スワップ協定」がある。日本に依存するこれだけの案件を忘れて何を言うのか。言葉を慎め。つい、そう言いたくもなるのだ。こういう韓国では、日本人の多くが眉をひそめざるをえない。